
こんにちは!みのりです
ある日突然『がんです!!悪性腫瘍です!!』と言われても多くの皆さんがすぐには納得できないと思います。
10万人や、100万人に数人のレアながんです!と言われたら尚更信じられず現実を受けることができないのではないでしょうか?
私も、初めて主治医から希少がんである悪性葉状腫瘍に罹患していると伝えられた時、自分の身に何が起きているのかすぐには理解することができませんでした。
いや、正確にいうと理解したくなかったのです。
昨日まで普通に生活していたのに、次の日には、希少がんを告知され厄介な病気と、これから向き合っていかなければならない!
恐怖の中、やっと主治医に聞けた病気のことも『稀な病気だから分からない!』と言われるばかり。
主治医にも分からない病気と闘うということは、誰も通ったことのない終わりのない険しい道を1人彷徨いながら歩いていかなければいけないという恐怖心でいっぱいでした。
また闘病するにつれて、色々な疑問が出てくるようになったのです。
私は、疑問の答えを、どうしても知りたくある決断をすることになりました。
それが、今回ご紹介する『セカンドオピニオン』です。
国立がんセンターでオンラインセカンドオピニオン
セカンドオピニオンを受けることは決めたものの、私の住む県内には今通っている大学病院より大きな病院はありません。
そこで大学病院内にあるがん相談支援センターに伺い、希少がんのセカンドオピニオンはどこがいいですか?とお聞きしました。
そして紹介されたのが、大阪がんセンターと国立がんセンターだったのです。
国立がんセンターに決めた理由


私は、四国在住なので本当なら自家用車で行ける大阪がんセンターを希望していました。
しかし、
絶対に病理セカンドオピニオン(下記参照)を受けれる確証がなかったこと
このような理由から大阪がんセンターでの受診は断念しました。
そして国立がんセンターにお願いすることにしたのです。(2023年の時の状況なので、現在は変わっているかもしれません)
また国立がんセンターは、希少がんのみオンラインセカンドオピニオンが利用できたことも地方に住む私からするとメリットでした。
病理セカンドオピニオンとは
病理セカンドオピニオンについて
病理セカンドオピニオン外来は、現在治療を受けられている当院以外の医療機関の病理検査に関して、
本院の病理専門医が診断・考察・意見を提供し、患者さんご自身の治療に際して、参考にしていただくものです。
引用:広島大学病院
私は、希少がんである悪性葉状腫瘍に罹患していることにも疑問を持っていたのでセカンドオピニオンではなく、病理セカンドオピニオンを受けたかったのです。
オンラインセカンドオピニオン


国立がんセンターでは、希少がんの方のみオンラインセカンドオピニオンを受信することができます。
本来なら直接受診したかったのですが、障害のある子供をおいては、なかなか外泊も難しく自宅で受信できるオンライン診療はとても有難いものでした。
オンラインセカンドオピニオンのメリット
①上記にも書いたように、自宅で受診できること。
ガンに罹患して精神的に不安定になってたので、外出することもなく自宅で受診できたことで落ち着いて話をする事ができとても良かったです。
②前もって質問することをメモして、それを見ながら話ができること
病院に直接行き、主治医を目の前にすると聞きたくても聞けないことが出てきます。しかし、オンラインでは、お互いメモを見ながら話をするので質問しやすかったです。
③1時間という長い診療時間
通院での診察時間は、いつも本当に短く質問したくてもできず、不完全燃焼で帰ってきていました。
しかし、オンライン診療が1時間もあることと、最初に医師の方から
『高い金額を支払って頂いているので、何でも遠慮なく聞いてくださいね!』と言ってくださったので、時間ギリギリまでお話をすることができたのが、後の安心感にもつながりました。
オンラインセカンドオピニオンのデメリット
これは、もう仕方のないことなのですが、セカンドオピニオンなので保険が効かず金額が高額になるということです。
- 49,940円(税込)
(相談料 60分以内44,000円<税込>・システム利用料 5,940円<税込>)- 55,440円(税込) 病理診断実施の場合
(相談料 60分以内44,000円<税込>・病理診断料 5,500円<税込>・システム利用料 5,940円<税込>)ただし、病理診断のために未染色標本やブロックから新たな標本を作製した場合、
追加で11,000円(税込)をいただきます。注:自費診療のため、健康保険は適用されません。
お支払いはクレジットカードのみとなります。
しかし、東京まで主人と2人で行くとなると交通費や宿泊費でもっと費用がかかるので、そう考えると安く抑えれていると思います。
オンラインセカンドオピニオンで質問したこと
- 希少がんである悪性葉状腫瘍で間違いがないか?
- 治療法は手術しかなく、抗がん剤や化学療法も効果がないのか?
- 完治する可能性はあるのか?
- 再発や転移の可能性はどのくらいあるのか?
- 再発や転移を防ぐために生活で気をつけることはあるか?
主に、こんなことを質問しました。
この質問に、『分からない!』という言葉は使わず丁寧に私が不安が残らないように説明してくれました。
オンラインセカンドオピニオンをして主治医とは気まづくないか?
正直にいうと、気まづいです(笑)
主治医にセカンドオピニオンを受けたいという際も言いにくかったのですが、その時は『ぜひ受けてくださいね!』と笑顔で言ってくれたのですが。。。
セカンドオピニオンを受診して、少し主治医とは見解が違ったのです。
定期検診などの期間の考え方も違っていて、そこで少し不機嫌な表情や態度が見られました。
私も、あまりの態度に苛立ちましたが、これから長い間お世話にならなければいけない先生です。
揉め事を起こしても仕方がないので、先生がどんな態度でもこちらは普通に接するようにしていました。
普通というより、逆に以前より丁寧に(笑)
そしたら、主治医も元通りの優しいい先生に戻って診察をしてくれています。
セカンドオピニオンをして良かったか?
間違いなく良かったです。がんに罹患している全ての方にセカンドオピニオンを勧めたいですが、その中でも、希少がんの方には是非受けてほしいです。
希少がんは、症例数も少ないのではっきりと分かっていないことが多いです。
その為、私も悪性葉状腫瘍と診断されるまで4ヶ月の時間を要しました。
やっと診断された悪性葉状腫瘍という病気ですが、良性、境界悪性、悪性と3種類あり、その決め方は未だよく分かっていない病気ということもあり診断する医師によって違ってきます。
更に治療法も違ってくるのです。
症例数の少ない希少がんは、沢山の方の意見を聞くことで、自身の心の安心にもつながります。
心の安心は、これからの長い闘病生活を続けていく中でとても大切なことです。
私が、治療に専念できるようになったのはセカンドオピニオンという治療をしたからだと思っています。


おわりに
セカンドオピニオンを終えた時、終わりのない険しい道を歩いていた私に1本の光が差したように思いました。
悪性葉状腫瘍と診断された時、主治医に『私、治るんですか?』と聞いたところ『わかりません!でも治るようにこれから治療していきましょう』と言われました。
病気が治るか分からないと言われた時、私は、生きる希望をなくしました。
『もう少ししたら私の人生は終わるんだな。。。』そう思ったのです。
しかし、子供たちの姿を見ていると、必ず病気を治して成長を側で見守りたいという気持ちが強くなりました。
病気なんかに負けてなんかいられない!
そう思って受けることにした、病理セカンドオピニオン。
診断されたすぐの頃も、実はセカンドオピニオンを受けたいという気持ちはありました。
しかし、主治医の先生を信頼していないようで申し訳なく思い決断できなかったのです。
その結果、マイナスの事しか常に考えられず、私の心は壊れていったのです。
その壊れた心を元に戻してくれたのは、セカンドオピニオンの先生のこんな言葉です。
「確かに、葉状腫瘍は再発や転移の可能性が高いですが、逆に言うと再発や転移さえしなければ助かる病気です。」
そう言ってくれた時、その言葉が身体中に入り込み心が軽くなったのです。
「治るかどうか分からない」という主治医の言葉で、生きる希望を失くした私は、「再発や転移さえしなければ大丈夫」という別の医師の言葉で生きる希望がもてたのです。
言葉1つで、こんなに思いが変わってくるのです。
セカンドオピニオンを受けなければ、私はまだ暗闇の中を歩いていたと思います。
主治医に遠慮してセカンドオピニオンを躊躇していましたが、遠慮をすることはないのです。
沢山の医師に診て頂く事で、新たな可能性が出てくるかもしれない。
それは、身体の治療だけではなく、心の治療にもです。
病気と向き合っていく為に、後悔のない治療をするために、適切な治療をするために。。。
セカンドオピニオンは最高の治療だと思います。
みのり