いきなりですが,皆さんは悪性葉状腫瘍という病気を知っていますか?
今回は私が今罹患している悪性葉状腫瘍のことについて書いていきたいと思います。
この病気は、多分医療関係者だったり、ご自身が罹患したりご家族が罹患したりした方以外は知らない病気なのではないでしょうか。
私自身も自分が悪性葉状腫瘍に罹患するまで知りませんでした。
それもそのはずです!悪性葉状腫瘍は100万人に2人ほどと言われる希少がんなのですから
この悪性葉状腫瘍と言われる病気は、進行が早く命にも関わるとても怖い病気です。
この病気を沢山の方に知ってもらい、がん検診を受けてくれる方が増えてくださったら嬉しいです。
しこりに気づいたきっかけ
実は私、以前から乳腺線維腺腫という良性の乳腺腫瘍があったので、しこりはあまり気にしていませんでした。
それは病院で線維腺腫があると言われても自分では気づかないくらいのしこりだったからかもしれません。
それがある日子供を寝かしつけている時に、たまたま腕がしこりにあたり何とも言えない感触があったのです。
自分で触っても掴めるくらいの硬めのしこりでした。明らかに線維腺腫とは違う事がわかりました。
ただたまたま自分の腕がそのしこりにあたったから気づく事ができましたが、あたっていなければ、自分で意識して確認しなければまだ気づけていなかったと思います。
マンモグラフィーに映らないしこり
コロナ禍で3年程行っていなかったクリニックに行き、しこりを診てもらうことに。
まずマンモグラフィーを撮りそして診察室へ行き主治医からの説明へ!マンモグラフィーには何にも映らず結果は『異常なし』
だけど3年ぶりということで念の為エコー検査をすることに!すると主治医の顔が曇り2㎝程のしこりがあるということ。
これから詳しい検査をしていかなければならない事を説明されました。
そしてここで疑問に思ったのが『なぜ2㎝ものしこりがマンモグラフィーに映らなかったのか!?』主治医に尋ねるとそれは私が『高濃度乳房』だからと説明されました。
乳房は主に乳腺と脂肪からできていて、この割合は個人によって異なります。
乳腺が多いタイプの乳房が「高濃度乳房」と呼ばれて、マンモグラフィで乳房が 白く写るタイプの乳房のことです。引用元:日本乳癌学会
つまり私はマンモグラフィーのみの検診では、がんは見つける事ができなかったんですね。エコー検査もしたことでしこりが見つける事ができたのです。
しこりが見つかったちょうどその時、市の乳癌検診の無料の案内も届いていたので、そちらで検診を受けようかとも思っていたのですが、その検診ではマンモグラフィーのみだったのでシコリは見つからず異常なしという結果に安心してがんの発見を遅らせていたでしょう。
又、かかりつけ医の主治医がマンモグラフィーだけではなく、エコー検査をしてくれた事が幸いでした。有料にはなりましたが、かかりつけ医で検診したのがシコリを見つけることに繋がったのです。
なので私みたいに高濃度乳房と言われたことのある方は、マンモグラフィーとエコー検査の両方をすることをお勧めします。
CTにも映らないしこり
その後、かかりつけ医のクリニックで細胞診をして悪性疑いと結果が出たので大学病院を紹介され転院する事に。
大学病院では組織検査、エコー検査、血液検査、CT検査を最初におこないました。
組織検査もやはり悪性疑い。しかし、この組織検査でも悪性腫瘍という事は分かりましたが、何というがんなのか!?という事は分かりませんでした。
エコー検査でもしこり確認できましたが、血液検査もCT検査も異常なし!
そうなんです!!マンモグラフィーと同様CT検査にも、しこりは映らなかったんです。ビックリですよね!!
だって2㎝もの大きなしこりがCTにも映らないのですから。この原因もやはり、高濃度乳房が関係しているのではないか!?という主治医の見解でした。
悪性葉状腫瘍と診断がつく
何というがんに罹患しているのか分からないまま手術をすることに。そして1ヶ月後の病理検査で、やっと悪性葉状腫瘍と診断がついたのです。
実に最初のクリニック受信から診断名がつくまで4ヶ月という時間が経っていました。
その期間が私にとって病気がわかってからの1番辛い時期でもありました。
悪性葉状腫瘍とはどんな病気か?
悪性葉状腫瘍という聞いたこともない病気。胸にできたシコリなのに乳がんではない!
そう主治医に聞かされた時、『乳がんでないなら何なのよ!』と思いましたが主治医の表情からとても深刻な病気であることは理解できました。
そして主治医からの説明で

治療法は手術しかない!
ということを言われました。理由はこのような事からです⬇️
治療
葉状腫瘍の治療の基本は外科的切除です。乳房部分切除か乳房切除が推奨されています。腋窩リンパ節郭清については、葉状腫瘍はリンパ節転移の頻度が低いことから、推奨されていません。一般的な乳がんにおいては手術後の補助療法として放射線治療や化学療法(抗がん剤治療など)が行われることもありますが、葉状腫瘍は患者数が少ないことから補助療法の有用性を検証した臨床試験はほとんど行われておらず、有用性については明らかになっていません。
局所再発した場合は再度外科的切除を行いますが、全身に転移を認めた場合は、緩和ケアとともに抗がん剤治療を検討します。一般的な乳がんとは異なり、悪性軟部腫瘍(軟部肉腫)に準じた抗がん剤治療を行います。具体的にはドキソルビシン、イホスファミドなどの抗がん剤が候補になります。
一般的な乳がんでは治療法の1つとしてホルモン療法が行われますが、葉状腫瘍はホルモン療法に反応しないため、ホルモン受容体の有無によらず、その使用は推奨されていません。
治療法が手術しかないなんて本当に怖いですよね。
その為、他のがんも同様ですが葉状腫瘍は、比較的大きくなるスピードが速いため、しこりが小さい時に見つけて早く治療することが良いと思います。
最後に
私は、胸のしこり=乳がんだとずっと思っていました。
ですが、乳腺線維腺腫という良性の腫瘍が以前からあった事で、私自身に胸にしこりがあることはあまり深く考えていませんでした。本当に自分の身体に無頓着だったと思います。
なので特に乳腺線維腺腫がある方は、私のように安心せず定期検診に行って欲しいと思います。
また前述したように高濃度乳房の方は、絶対にマンモグラフィーとエコー検査の併用をお勧めします。
マンモグラフィーとエコー検査はそれぞれ得意な面不得意な面があります。2つを併用することでがんの早期発見に繋がります。
今回は私が今罹患している希少がんの悪性葉状腫瘍について書かせていただきました。今はがんに罹患する人は、2人に1人と言われています。
とはいうものの私自信、自分ががんになる訳がないという変な自信がありました。
そんな私が、ある日突然100万人に2人程しかいない希少がんに罹患してしまったのです。
そして初めて知った悪性葉状腫瘍という恐ろしい病気。この病気のことを沢山の方に知っていただき胸のしこり=乳がんだけではないという事を知って欲しいです。
葉状腫瘍は良性、境界悪性、悪性とタイプがありますが良性でも再発を繰り返していると悪性に変わってしまう非常に厄介な病気です。
また葉状腫瘍は乳腺線維腺腫と違い短期間で大きくなります。
今の時代、がんは治る病気とは言われてますが1番亡くなる原因で多いのもがんです。
そしてがんの中には私が罹患している希少がんのように私たちが知らないがんが沢山あります。
またがんの症状も一人一人それぞれ違います。
私は大丈夫!と言うふうに私のように過信せず、自分の身体に異変があったら勇気を出して検診に行ってくれる方が増えてくれたら幸いです。