
こんにちは!みのりです
つい最近こんなニュースを拝見しました。
それは、障害児の親が抱える『18歳の壁』です。
私も最重度知的障害ありの双子の息子を育てる障害児の母親です。
この『18歳の壁』という問題は私自身も息子が幼い時から悩んでいる問題の1つでした。
それでも今までは、未来に不安な気持ちになることから、その問題から目を背けてきていました。
しかし、我が家の息子も、もう気がつけば特別支援学校中等部2年生。
18歳まで後4年となった今、人ごとではないのです。
今回のブログでは、障害児の『18歳の壁』について書いていきたいと思います。
『18歳の壁とは?』
障害を持つお子さんを育てている保護者は、子どもを育てていく上で出てくる『18歳の壁』。
だけど健常児を育てている保護者さんは、この『18歳の壁』を知らない人がほとんどだと思います。
そこでまず18歳の壁を紹介させてください。



18歳の壁と言いうのは
こんなことを言います!
特別支援学校に通うほとんどのお子さんは、学校終了後放課後等デイサービスを利用しています。事業所により利用できる時間は若干違ってきますが、午後6時ごろまで利用できます。しかし特別支援学校卒業後は、この放課後等デイサービスを利用できなくなるのです。そこで就労支援や生活介護などのサービスを受けるようになりますが、その大半は午後3時ごろまでに終了してしまうのです。そのことにより、保護者は介護のため離職せざるに得ない問題が出てきます。
このような問題から、障害を持つお子さんは生活をする上で色々な問題が出てきたり、またその問題は家族にも影響がでてくるのです。
特別支援学校を卒業することは、とても喜ばしいことです。
でも今の私は、子どもたちが特別支援学校を卒業することがとても不安でたまらないのです。
その理由をご紹介させてください。
息子の居場所はあるのか?
私の双子の息子は前述したように最重度の知的障害ありの自閉症です。
つい最近、相談支援事業所の先生にも勧めて頂き強度行動障害も申請しました。
現在通っている放課後等デイサービスも同じですが、生活介護や就労支援は重度の障害を持つ人の受け入れが難しいところが多いです。(私の地域では、そうですが他の地域では違うかもしれません)
受け入れはしてくれても、定員数があるので毎日は難しいかもしれないという説明を受けました。
また、利用者が年々増加しており施設が足りていないということも聞いています。
高校を卒業したら行き場所がなくなり、親子3人で家で毎日過ごさなければいけなくなるのではないか?
そんな不安で押しつぶされそうになります。
刺激がなくなるのではないか?
息子は、放課後等デイサービスで多くのお友達や先生と接する中で、すごく成長してきました。
お絵描きに興味を持ったり、絵本を好きになったり、自分の名前をかけるようになったり。
生活面でも、トイレの失敗がなくなったり、順番が待てるようになったり、ご飯の後片付けを自らするようになったり。
それは、間違いなく周りの方の影響のおかげです。
また、家で過ごす時間が多くなることでストレスが溜まり、自傷行為がひどくならないかな?という心配もあります。
介護ができるのか?
特別支援学校中等部2年生になる息子は、もうすでに私より身長も高く体重も私より重いです。
また、成長盛りの2人は高校卒業するまでの4年間で更に身長も体重も成長すると思います。
その2人の介護を私1人で対応できるのか? 私の体力は持つのか?
私が倒れてしまうのではないか?
長男次男には睡眠障害もあり私も寝不足が続く中で今でも大変なのに、この時間が今より更に増えるとなると自分の体力が持つか心配です。
経済的な問題
我が家には双子の息子の上にきょうだい児の長女がいます。
長女が大学進学し、県外に行くとなると、かなりの費用がかかります。
私が働けなくなると、旦那さんだけのお給料で生活していけなければなりません。
子供達への将来への貯金、老後に備えての貯金、それどころか日々の生活費。
経済的負担を考えるたびに、これからの将来が不安になり夜も眠れなくなるのです
18歳の壁への親の希望
特別支援学校に通うお母さんと話していて、必ず話題に出るのが「18歳の壁」問題です。
現在は、放課後等ディサービスで預かって頂いているおかげで、子供達もたくさんの方と繋がる事が出来て色々な経験もできています。
私は今がんに罹患中でお仕事を退職していますが、自分の時間を持つことができ、働きにいっているお母さんもいます。
そのおかげで、親も子も居場所を持つことができ社会との繋がりを感じていられるのです。
しかし、特別支援学校を卒業したら私達親子の居場所がなくなってしまいます。
障害児から障害者に変わる時。
身体も大きくなり、精神面でも成長をする時。
また新たな問題と向き合わなければいけない時があります。
親だけでは、どうしようもならない時があります。
その時こそ、支援が必要なのです。
親子が家でひきこもりになる事のないよう、助けを求める場所がすぐ側にあるように、これまでと同様居場所が欲しいのです。
親も子も社会と繋がっていられるように、刺激のある日々をおくれるように生活介護や就労支援の利用時間延長をお願いしたいのです。
障害者だから諦めなければいけない。
障害者の親だから諦めなければいけない。
障害者のきょうだいだから諦めなければいけない。
どうか、そんな日々から抜け出せれる社会になりますように。
「心の壁」を大きく壊したとき、「18歳の壁」も自然と乗り越えられるようなそんな気がします。
健常者も障害者も共に支えながら生きていけるそんな社会になって欲しいと心から切に願っています。
みのり